能楽堂の檜舞台は、着物で鑑賞するのにぴったりの雰囲気。今回は「和の季」さんのイベントにお邪魔して、和の文化を愛する皆さんと一緒に狂言を観てきましたよ。着物で伝統芸能を観てみたいと、かねがね思っていたので嬉しい。1月の公演なので、新年のおめでたいムードに合わせた着物コーディネートでお出かけしました。
新年の狂言へ行く着物コーディネート


今回は新年の公演で、おめでたい演目だと事前に伺っていたので、着物コーディネートもお祝いのムードに合わせて吉祥文様を選びました。宝尽くしの飛び柄小紋に、末広文様の袋帯の取り合わせです。小紋のコーデではありますが、少しだけ礼装の雰囲気に寄せて、パールの帯留めと白の三部紐を合わせてみました。帯揚げのアシンメトリーな紫色を差し色にしています。


わたしが見に行った公演は「萬狂言 冬」で、演目は「夷毘沙門」「釣針」「二人袴」になります。ご覧の通り、パンフレットはおめでたい紅白のデザインで、お話に登場する夷さまの持ち物である鯛が大きく描かれていました。もし鯛や釣りをモチーフにしたアイテムを持っていたら、演目にばっちり合わせた着物コーデで行くのも楽しそう♡
【POINT】帯結びは座りやすさ重視で
狂言のように、座席について舞台を鑑賞するときは、椅子の背もたれにしっかりと寄りかかれるよう、着物の帯結びに配慮する必要があります。公演開始前の会場内でも、身を乗り出して座らないように注意を促すアナウンスが流れました。着物でお楽しみになる方は、お太鼓などの背中側が平らになる帯結びでお出かけして、椅子に深く腰掛けて背もたれに寄りかかれる状態にしておくと安心できそうです。
国立能楽堂の雰囲気

当日の国立能楽堂です。一月下旬で、まだ風は冷たいけれども、からっと晴れていいお天気でした。まさに冬の着物日和ですね。

会場には着物姿が多いので、着物好きな方ならこの空間にいるだけで楽しめるはず! 演者の皆さんの装束にもじっと見入ってしまいました。
狂言は古い言葉遣いが理解できるかしらとやや心配していたのですが、初めに当日の演目の解説をしてもらえるので、大まかな話の流れを理解したうえで見られます。厳かな檜舞台に圧倒されつつも、開園後は面白いときに「フフッ」と声を出して笑える和やかな雰囲気で、会場では何度もどっと笑いが起きていました。大きな笑いが起きると、心なしか舞台上の皆さんまで楽しそう。

演者の野村万之丞さんを囲んで、「和の季」の企画でご一緒した皆さんと一緒に記念撮影をしました。新年ということもあり、折角の機会にと華やかなお着物でいらっしゃった方も多かったようですね。おめでたい演目に、麗しい着物姿……お陰様でいい初笑いの日になりました♡
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