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「銘仙・四季ごよみ展」へ行く【写真付レポート】

秩父の古民家×銘仙の展覧会「銘仙・四季ごよみ展」へ行ってきました。銘仙には、着物でお馴染みの季節の動植物や景色を大胆にアレンジしたデザインが多く見られます。そんな季節の銘仙を、春・夏・秋・冬の展示室を巡りながら楽しめる展覧会です。

鉄道各駅から徒歩圏内なので、春先の秩父へお出かけされる際は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

【イベント詳細】
会期:2025年2月22日(土)~2025年3月2日(日)11:00-18:00
開催場所:秩父市 寺内織物

織元の古民家で展示される四季の銘仙

「銘仙・四季ごよみ展」の会場は、秩父銘仙の織元である寺内織物さんの古民家です。今回の展示会場である建物のほかに、敷地周辺には織物工場や寄宿舎などの貴重な建物が残されています。展示されている銘仙と併せて、秩父銘仙の歴史を感じられる建物もぜひチェックしてみてください。


【春】の展示室の銘仙

玄関に入るとすぐ、春の展示室が始まります。ぱっと目を引く桃色の御所解文様は、見事な併用絣の銘仙。ちょうどこの日は春を意識した着物コーデで遊びに行ったので、なんだか春の展示室に馴染んでおります(笑)

なお、写真右側に写っている奥の部屋が夏の展示室です。襖で仕切られたお座敷をぐるっと回りながら、四季の銘仙を見てまいりましょう♡

春の展示室には、銘仙の定番である薔薇文様のほか、明るい色使いの草花文様の銘仙が並んでいました。ご覧の通り点数が多いので、何度もじっくり巡って鑑賞するといいかもしれません。


【夏】の展示室の銘仙

夏の展示室では、今では生産されていない貴重な”夏銘仙“が見られます。銘仙の色柄×透ける生地の組み合わせ、大変美しいですよね。

近年は銘仙に限らず、そもそも夏の着物自体が着られなくなってきています。非常に難しい状況ではありますが、夏銘仙はわたしが生涯でいつか着てみたい着物の一つです。

「銘仙・四季ごよみ展」に展示される夏の銘仙

黒地に波文様の銘仙の向こうに、後ろの戸の格子が透けて見えます。夏にあえての黒、そして大きな波……いいですよね。夏の着物が大好きなので、どうしても贔屓目に見てしまう展示室でした。


【秋】の展示室の銘仙

「銘仙・四季ごよみ展」に展示される秋の銘仙

秋の展示室では、床の間に銘仙が飾られていました。秋の着物の定番である菊文様や紅葉文様が、濃い暖色で描かれています。木の葉が色づいたり、実ったりする豊かな秋のイメージでしょうか。

「銘仙・四季ごよみ展」に展示される秋の銘仙

一方、こんな落ち着いた色使いの銘仙もありました。だんだん冬に近づいていく、静かな秋を思わせる銘仙ですね。右側の紫色の柿文様の銘仙のような、色数を抑えたデザインもいいなあ。


【冬】の展示室の銘仙

「銘仙・四季ごよみ展」に展示される冬の銘仙

冬の展示室には、お正月のおめでたい文様の銘仙が並んでいます。松竹梅のほか、橘の銘仙もたくさん。吉祥文様のきりっとした清廉な雰囲気が漂います。この折り鶴文様の羽織、着てみたいです。

「銘仙・四季ごよみ展」に展示される冬の銘仙

それから、冬の可憐な植物柄といえば、着物ファンに根強く支持される椿文様ですね。同じ展示室でも、こちらの一角はぐっとガーリーな雰囲気になっています。

冬の展示室を出ると、再び春の展示室に戻ります。4つの部屋それぞれに銘仙がたくさん展示されているので、じっくりご覧になりたい方は、お時間にやや余裕を持って行くのがおすすめです♡

【イベント詳細】
会期:2025年2月22日(土)~2025年3月2日(日)11:00-18:00
開催場所:秩父市 寺内織物

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