きものサローネへ行ってきました。わたしが足を運んだのは11月5日(日)です。もうすっかり秋も深まっているはずの時期ですが、両日ともに暖かい週末でしたね。会場内はやはり袷では暑い! ベテランさんには単衣でいらっしゃる方も多く、やはり手持ちの単衣の数をもっと増やしたほうがよさそう……なんて、到着して早々今後のお買い物計画に思いを馳せちゃいました!
来場者の着物率の高さに驚き!
会場に到着してまず驚いたのが着物率の高さ!
着物イベントなら、着物の人がたくさんいるのは当たり前と思われるかもしれません。しかし、これだけの規模の会場に、8~9割近くの人が着物姿でいるのです。みなさんコーデの方向性もさまざま。もしも現代の街に着物姿があふれるとしたら、こんな様子なのかしらと妄想が広がります。
さて、ただでさえ来場者のファッションチェックで忙しいのですが、会場内のトルソーコーデもしっかりとチェックしなければ。
こちらに展示されているコーデの一部は、ステージイベント「解説!トルソーコーデ」で出展者が直々に見どころを紹介していました。先ほどのステージ上の写真とぜひ見比べてみてください。遠くから見てもぱっと人目を引くデザイン、着てみたいですね。
ステージや展示をどんどん見て、合間にちゃっかり写真を撮りますよ。
気になる着物だらけでお買い物も大忙し
「きものマルシェ」のコーナーには、全国各地からブランドやショップ、メーカーが集まっています。全てのブースに興味があるので、1周するだけでかなりの時間がかかってしまいました。それでも2周目、3周目と回ってしまう!
もちろんお買い物もしましたよ。今日も元気に予算オーバーです!(笑) 早くnewアイテムを使ってコーデしたくてうずうずしています。
トルソーコーデもまだまだあります。学生さんたちの作品には、どれも「こんな着物を着てみたい!」と思わせる魅力を感じました。
着物×レースの可愛さは言うまでもないですが、おはしょりがスカラップになった「Frill kimono」には、その手があったかと! 着付けで何かと手間がかかるおはしょりが、愛らしいチャームポイントになっていました。
ビジューにビーズ、ゴールドのレース素材を使った「Ciel de la nuit」は、多様な素材のきらめきが贅沢に取り入れられています。礼装の着物ではよく金糸・銀糸が使われますが、カジュアルでもこれくらい光ってみたい!
着姿は十人十色……でも、みんな同じ着物!
この日にとりわけ印象的だったのが、ステージイベント「きもの4雑誌編集長トークショー」です。『きものSalon』『美しいキモノ』『七緒』『KIMONOanne』という、まったくカラーが違う着物雑誌の編集長が登壇し、各雑誌の特色や編集の仕事を語りました。
なかでもじーんときたのが、『七緒』鈴木康子編集長のコメント。鈴木編集長は、編集作業が最終段階に入ると、いつも頭のなかで「It’s a small world」の曲が流れるのだそうです。雑誌によって方向性の違いはあれど、それでもみんな同じ「着物」という小さな世界の住人、と素敵なことを仰っていました。
この言葉に、今日の会場の様子を重ね合わせたオーディエンスも多かったのでは。普段は街に1人ぽつねんとしている着物姿。でも、これだけの着物姿が集まると、みんな同じ着物で、そしてみんな違っているのがわかります。わたし自身、会場でたくさんの着物姿に囲まれたことで、自分の着姿の輪郭がよりくっきりとするような心地よさを感じました。
プロによる着物撮影を体験してみた!
きものレシピによる「きもの姿写真撮影体験」のコーナーで、お気に入りの着物をプロに撮影していただきました。
スタッフの皆様が和やかなムードを作ってくださったので、撮っている最中もずっと楽しかったです。「あたしたち、長襦袢のチラ見えが大好きなのよ~!」なんて、かけ声一つ取っても着物愛がビンビン伝わってきましたよ。その人のコーデや雰囲気にぴったりなポージングを瞬時に指南する手腕はさすがプロ。ぜひほかの方の写真もハッシュタグ検索してみてくださいね。
今回、初めてきものサローネに伺いましたが、お洒落な方が多かったので、すでに来年はなにを着て行こうかと心配になっています! 会場で着物仲間の方にお会いできて嬉しかったです。どうぞ、またどこかでご挨拶できますように。
おまけ
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着物のエッセー『週末着物の三年間』
毎週末に着物を着る生活をエッセーに綴りました。着物を着る方には、きっとクスッと笑ったり共感したりと、一緒に楽しんでいただけるはず! お気に入りのコーデ写真(白黒)も掲載しています。冒頭部分を無料公開しているので、ぜひご覧ください。
着物の小説『銘仙日和』
今と昔の秩父銘仙の生産者を、レトロなちちぶ銘仙館を舞台に描いた小説です。大正~昭和時代に銘仙の織り子として働いた女性たちのインタヴューを読み、おばあちゃんたちと対話したくなって書きました。こちらも冒頭部分を無料公開しています。
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