男着物を女着物へ仕立て替え|亡き父の大島紬の変身(後編)

片身替わりの大島紬を着た人

父の形見の大島紬を、男着物から女着物へ仕立て替えに出しました!

今回はついに、完成した着物をお披露目します。また、結局仕立て替えしなかった男物の羽織のほうは、そのまま女性が着るスタイルに取り入れてみました。着用した写真を載せているので、こちらも見ていただけると嬉しいです!

男物の着物を女物にする仕立て替え計画の詳しい内容や、変身前の着物の姿は、前編でご覧いただけます。



男着物から女着物に仕立て替えた着物

実際に仕立て替えに出した父の着物は、以下の2点です。


1.大島紬・長着⇒片身替わりに変身!

片身替わりの大島紬の長着
向かって左:父の大島紬     向かって右:祖母の大島紬

父の大島紬の長着は、父方の祖母の大島紬と組み合わせて、片身替わりになりました。樹木模様の大島紬が上前に来るように仕立てていただいています。正面から見たときにぱっと華がありますね。着物屋さんのご提案、さすが!

さっそく着用してみました。着物の存在感が強いので、帯周りでもっと大胆に遊ぶコーデもできちゃいそう!

男着物と女着物のビフォーアフターを並べてみるとこんな感じです。こうして比較すると、男着物のときよりも身丈がかなり長くなっているのがわかります。それから、棒衿から広衿に変わっているのも大きな違いですね。もともと同じ着物だったとは一見すると気づかれないかもしれません!

片身替わりの大島紬の長着

後ろ姿は背中心から切り替わっています。片身替わりは左右がちょうど半分ずつになるイメージがありましたが、実際は正面から見ると上前の印象がかなり強くなります。どちらの色柄を上前に持ってくるかの選択がいかに重要であるか、身をもって実感したのでした。

片身替わりの着物は、畳まれるとこんな状態になります。ツートンカラーのデザインのよう! 畳紙を開けた瞬間、あまりに可愛くて飛び上がっちゃいました。

余談ですが、しつけ糸がついた状態の写真は、記念に撮っておくと見返したときに懐かしく感じるのでいいですね。うっかり撮る前に外してしまいそうですが、もし覚えていたら次回のお仕立て後にも撮っておこうかなあ。


2.長襦袢⇒羽織に変身!

無地の羽織

父の長襦袢は、無地の羽織の羽裏になりました。羽織は、母方の祖母の色無地だったものを、長襦袢と一緒に洗い張りして仕立て替えています。

さて、こちらもビフォーアフターを並べてみました。長襦袢のときは外側にあった絵羽模様が、羽織の内側に移動しています。長襦袢と羽裏は、どちらも人様から見られない場所。「たとえ見えなくてもお洒落を」という心意気は仕立て替え前と変わらぬままですね!

羽織の衿の裏側に為書きが書かれている

ちなみに……この羽織、衿の裏側に為書きがあるのです。もともと母方の祖母の色無地にあった為書きを、和裁士さんがご厚意でこちらに配置してくださいました。なんという技術力なのでしょう!

仕立て替え前はこんな色無地でした。先ほどの為書きは衽にあります。

わたしは祖母がこの色無地を手にした経緯を知りません。というわけで、この為書きの意味もまったくわからないのです。それでも、ひょっとしたら本人にとって思い入れがあった大切な一着かもしれませんから、こうして為書きを残していただいたことを、孫として大変ありがたく思っています。

竹久夢二デザインの帯と水色をリンクさせて、ネオレトロなコーデにしてみました。今回はカジュアルに着てみましたが、きれいめなコーデにも合わせてみたいですね!


男着物のままでコーデした着物

大島紬の羽織

着物屋さんと話し合った結果、仕立て替えせずにおいた羽織。裄の長さがちょうど良さそうだったので、そのまま着てお出かけしてみました。

洋服でいうところの、いわゆる彼シャツコーデ(=彼氏のシャツをオーバーサイズで着る)っぽくて可愛くないですか? まあ、実際はダッド羽織コーデなんだけど……。

なお、羽織だけでなく帯も男物です。総絞りの兵児帯は、亡き父の大島と揃えて購入したものだそう。せっかく大島の長着が生まれ変わったので、帯にも新たなスタイルに挑戦してもらいました。幅を広めにとって巻くと自然と馴染みますね。

実は、この白地に菊模様の着物は可憐な雰囲気のためわたしには着るのが難しく、長らく桐箪笥で待機させてしまっていた一着です。男物の羽織とコーデすると程よい落ち着きが生まれて、自然体で心地よく着られるようになりました。


おまけ

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