早いもので、マイホームの引き渡しから1年が経ちました。ここまで暮らしてみた感想を一言でいうと「計画通りの住みやすさ」です。ニヤリ……。わが家は超合理化・趣味特化がコンセプト。間取りや設備に関して、思い切った決断をした部分も多々あります。注文住宅には、住まいに欲しいものを足せる自由だけでなく、住まいに要らないものを消せる自由もあるのです。どちらかというと、わが家では敢えて無くしてしまったもののほうが多いかもしれません。
そんなわけで、1年間の暮らしを経て、当初の計画で特に良かった部分と、想定外だった部分を紹介したいと思います。目次から気になる項目をご覧くださると嬉しいです。ちなみに、わが家はゴージャスな方向性のお宅ではないので、以降にいい感じの写真等はなく、ひたすら利便性の話が続きます。
夫婦二名での家づくり計画と、引っ越し直後までの記録は、ぜひ著書『夢のマカロンる~む♪ゆるふわDINKSが注文住宅を建てる』をご覧ください。どのような考えの末にこの計画に至ったのかをお読みいただけます。Amazon Kindle版など、各種電子書籍ストアで販売中です!
家で練習できるヨガのポーズが増えた
普段、SNSで着物やヨガの写真を撮影している和室が、夫婦共用の趣味部屋です(トップページのInstagramフィードでご覧いただけます)。物が少なくがらんとした一室で、ここでわたしはヨガ、夫は合気道を練習しております。これまで、逆立ちするポーズや、飛んだり跳ねたりするポーズの練習は、できるだけスタジオの空き時間に取り組むようにしていました。集合住宅では下の階の方の迷惑になってしまいますからね。今では屋内で大暴れできるので、家でも気兼ねなくさまざまなポーズを練習できるようになりました。そもそも自宅で体を動かす必要性を感じるようになったきっかけは、テレワークにあります。ライフスタイルが変わると、人が求める住まいも如実に変わります。これから家を建てるとしたら、業者さんからどんな提案を受けられるのでしょうか。
そういえばベランダが無かった
もうすぐ大掃除ですね。わが家にはベランダが無いのですが、実は先月の中頃くらいまで、存在したかもしれないベランダのことをすっかり失念しておりました。気づけばベランダがないまま1年が経とうとしていたのです。「たまにはベランダに出て外の空気でも吸いたいなぁ」などと思いを馳せる機会すら訪れず、わたしはベランダのすべてを忘れていました。思い返せば前の夏はベランダに転がったセミの遺骸を片づけていません。それはつまり、数週間後の大掃除でも、ベランダの溝に溜まった泥を掻き出さずに済むことを意味しています。というわけで掃除の手間がなくなり、大変楽になりました。特別にベランダがお気に入りでもない限り、不要な設備は無くても快適に暮らせそうです。ちなみに、ベランダ以外に無くした設備に関しても、同様に当初の選択に満足しています。どの部分を削ったかは著書で紹介していますので、何卒……!
着物も干せるランドリールームの盲点
わたしの趣味の一つに「着物」があります。そんな着物に関してとりわけ大切にしているのが、自宅でのお手入れです。脱いだ着物をさっと干したり、広めのスペースで畳んだり、親族から預かった着物をきちんと虫干ししたりできるように、たっぷりと干せるランドリールームを作りました。室内は天井に物干し竿がついているので、洋装のハンガーだけでなく、丈の長い着物を引きずらずに和装ハンガーにかけられる高さがあります。実際に使ってみると、設備としての申し分はありません。ただ、盲点だったのは運用の問題です。絹の着物は湿気を嫌うので、日々の洗濯物をランドリールームに干している最中には、着物は別の場所へ干さなければなりません。毎週末に和装すると、こうした洋と和のバッティングは度々起こります。仕方なく着物のほうを和室の鴨居にかけて対処しているのですが、さすがにここまでは想像できませんでした。
失敗かと思いきや突如活躍するコンセント
コンセントは迷ったらとりあえずつけておけ、と設計士の方から教わったものの、入居した直後に「さすがにここには要らなかったのでは」と後悔したコンセントがありました。必要な場所にコンセントがないと困りますが、どう考えても使わない場所にコンセントがあるのも、邪魔なようで気になってしまいます。ところがそれから半年が経ち、われわれが初めての夏を迎える頃、事態は変わりました。目障りだったはずの廊下のコンセントが、にわかにサーキュレーターを置くのにうってつけのスポットとして活躍し始めたのです。冬の間には無用だと思われたコンセントも、今ではわが家になくてはならない存在。電化製品は特定の季節にだけ使うものもあり、住んでみなければわからないことがあります。たしかにコンセントはつけておけばよいのかもしれません。
おまけ
初めは傷一つない新築住宅も、いつかは家族の誰かしらによって傷がつけられるものです。わが家は大人の二人暮らしなので、日常生活で目立った傷をつける機会はそうありません。だからこそ、住まいに最初の傷ができるとしたら、どちらか一方が大きくやらかしたときなのだろうと、薄々感じておりました。白状すると、初めに大きな傷をつけたのは、なんとわたしです! 車の鍵を持ったまま転んで、なかなか派手にやっちまいました。あらまあ!